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父親の権力

 

 

 

 

 

 

家庭内における両親が自分の子供たちにまったくにらみがきかないというようなことは非常に大きな家庭問題である。中和を保つ権力者がいない場合、その家庭はいつ崩壊してもおかしくない状態に陥る。子供たちが叱ってくれる人がいないと自分たちの判断力だけで、なかなか正しい道へ辿り着けないのは事実である。

 

アッラーはクルアーンにおいて、次のように仰られている。「男は女の擁護者(家長)である。それはアッラーが,一方を他よりも強くなされ,かれらが自分の財産から(扶養するため),経費を出すためである。それで貞節な女は従順に,アッラーの守護の下に(夫の)不在中を守る。」婦人章34節

 

男の人には家庭内の中和を作り上げる責任がある。ほとんどの場合、第一責任者ともいえる。実は子供たちにとってこういった責任者が必要である。家庭で責任感のある親を見て育った子供は社会に出ても無責任な人にはならない。逆に家に無責任な両親がいて、両親二人からもいい加減な扱いを受ける子供はどうしていいのか、親のどの言葉を信じるべきか分からなくなる。

 

もう一つ、子供が悪いことをしてしまって父親に叱られた時母親に抱いてもらえるような環境を作らなければならない。これによって子供は良いと悪いの区別が分かるようになり、寂しい思いをせずに育つのである。父親にも母親にもやさしくされないで、叱られてばかりいる子供はどちらの言うことも聞かなくなる。

 

何よりも家庭を直接アッラーに結ぶ必要がある。アッラーと結ばれて、父親がアッラーのハリーフ(代表者)になっている家庭では大きな問題が起きない。

 

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